テエラノ

スタバとかでパソコン開いて仕事したい人生だった

腐女子が「おっさんずラブ」を厳しい目で見たネタバレ感想 総括

 

こんにちは、腐女子歴25年のテエラです。

おっさんずラブが終わり、ロスになるかと思いきや、まだ最終回の余韻に浸ったままの状態です。
確かにおっさんずラブのない土曜日の夜は何だか心にぽっかり穴が開いたような喪失感はあるけど!

さて、最終話の総評を、ドラマ全体を含めながら書こうと思いますよー!

 


最終回を見終えての感想

よかった。

とにかく、よかった。

もうそれに尽きました。

百点満点でした。

部長のはるたんへの想いは本当にまっすぐで切なくて、幸せになってほしいと思う反面、やっぱり推しである牧くんに気持ちが入ってしまっていたので…。

あと、最終話までに、牧くんや部長、ちずからのそれぞれの形で愛をもらったはるたんが、最終話ではどうか自分から動いてくれと願っていたので、ああいった形で牧くんを迎えに行ってくれたことが本当に嬉しかったです。

 

そして何より、このドラマに関わっている全ての方の、ドラマへの愛がひしひしと感じられたことが、このドラマがたくさんの人に愛された理由だと思いました。

こんな風に、見ているだけで、スタッフさんたちみんなが心からこのドラマを楽しんで作ってるんだな~と感じられたのは初めてでした。

毎週毎週、画面を通じて、ドラマへの愛が伝わってくるようでした。

俳優さんたちの演技は、ドラマというより舞台の感覚に近くて、演じてみるまでどうなるか分からないと話されてたように、本当にみんながみんな、役として一瞬一瞬を生きていました。

私は恐れていたロスが思ったよりなかったんですが、それははるたんと牧くんの日々が、最終回で終わった気がしないからなんですよね。

はるたんと牧くんがこの世界にまだちゃんと生きていて、相変わらずドタバタな日々を送ってると、そんなわけがないのに、そう思えてしまう説得力があるドラマでした。

全七話のドラマを見たという感覚ではなく、春田創一という人間の人生の一部分だけを切り取って放送されたような、今はそんな気分です。

はるたんと牧くんに命を吹き込んで、丁寧に演じてくださった田中圭さんと林遣都さんには感謝しかありません…:///;

 


各登場人物について

牧くん

私が牧くんのモンペと化したのは、2話で、牧くんがはるたんへのキスを冗談だったと言った瞬間でした。

好きな人のことを思って自分の想いを殺そうとした、あの姿に心を掴まれてしまった…。

なんでもできるくせに自己評価がめちゃくちゃ低くて、他人からの愛を上手に受け取ることができない牧くん。

もしかしたらゲイであることに負い目を感じて、そんな自分は「欠陥品」なのかもしれないと思い、それを補おうといろんなことを頑張って生きてきたのかなぁと思いました。

「料理ができる」自分、「勉強ができる」自分、「仕事ができる」自分。

「ただの」自分は欠陥だらけだから、そういう付加価値をつけるため一生懸命頑張ってきたのかもと思ったら泣けてくる…:;

だから、「自分」より「他人」を優先してしまう牧くんが、最終話で「もう我慢しない」と言ってくれて、モンペはどれだけ嬉しかったことか:;

 

部長

そんな牧くんのライバルだった部長は、牧くんとは正反対の性格でしたね。

10年間はるたんに片思いをしていたわけですが、アタックを始めてからは、自分と一緒になれば必ずはるたんを幸せにしてあげられる違いないという自信に満ち溢れてました。

一度ははっきり断られたものの、はるたんが同性である牧くんを選んだことで、同性であるという理由で振られたんじゃなきゃまだ望みはあるという、最強にポジディブな理由で再びはるたんにアタック…

どんなけハート強いねん?


私が部長派でなく牧くんを応援したくなったのは、このふたりの性格の差だったと思います。

元々健気一途不憫受けフェチを患っているので、牧くんみたいに自分の恋心を必死に押し殺して身を引いちゃうキャラにめちゃくちゃ弱いんです…

牧くんにハマらないわけがなかった。


主任

途中参戦でしたが、なかなかにいいポジションだったと思います。

バイである部長、ゲイだけどまだ歴の浅い牧くんに対して、主任はきっとゲイとしていろんな経験をしてきたんだろうなあと思わせるセリフが多かったですね。

きっと過去にノンケと恋愛してうまくいかなかったこともあったんだろうなぁ…。

最初は牧くんを取り戻そうとしてたけど、最終的には牧くん、はるたん両方にけしかけて、ふたりの仲を取り持ってくれました。

主任もまたいい恋ができるといいなぁ。

個人的に、主任もどこか牧くんに似ている部分があるので、牧くんタイプじゃなくてむしろはるたんタイプというか、いろいろ破天荒で主任の凝り固まった考え方をバーン!とぶち壊してくれるような人がいいんじゃないかな!と思います。

なんかこう、なじみのゲイバーに行く途中、夜の街で偶然知り合うことになったイケメンチャラホストとか、そういうキャラw

最初は、あんたゲイなんだろ?突っ込まれる方?突っ込む方?とか言われて、なんだこいつ最低だな、って思うのに、なぜかちょくちょく顔を合わせて一緒に飲むようになったりして、最初はケンカばっかりしてるんだけど、牧くんのことで珍しく主任が弱った姿を見せたら、チャラ男がおろおろしだして、不器用にも慰めようとしてくれる姿にきゅんとしたりしてさぁ…。

BLだと主任主人公でスピンオフ化まったなしの位置にいるのでひそかに期待。

 

はるたん

そして何よりも、このドラマの主人公であったはるたん。

1話の最初らへんでは、こいつマジで無理だと思ったものの、後半でははやくもはるたんの魅力にざわつく始末でした。

はるたんの魅力に関してずっと思ってたのは、小学生男子の持つ万能感みたいなもの。

小学生低学年ぐらいの男子って、言ってることめちゃくちゃだし、自分のことすら全然できてないのに、ふとした時にハッとするぐらい男前なことを突然言うんですよ。

いつもママの言うこと聞かなかったり、手を焼かせたり、大人の心を全く読めないくせに、ママが落ち込んだり弱ったりしてると、それを敏感に察してぎゅっと抱き締めてくれるようなスパダリ感を持ち合わせてるんですよね。

はるたんの持つ魅力って、あれ。

女好きだしエロいしあわよくばみたいなこといっつも考えてそうだけど、誰かが本当に心を痛めているときには、同じだけ自分の心を痛ませることができる子なんだよね。

はるたんのそういうところに牧くんは強く惹かれたんじゃないかなぁと思う。

はるたんの優しさは時に残酷で、誰かを傷つけたくないがあまり流されちゃうシーンがたくさんありました。

そんなはるたんが、最後の最後で牧くんへの想いに気付いて、部長や周囲への迷惑を顧みず牧くんを追いかけてくれた時は、よくやった!!と拍手を送りたい気分でした。


君に会えてよかった

主役の田中圭さんのクランクアップ時の衣装から、どうやら部長の置き手紙を読むシーンが最終カットだったようですね。

だとしたら、田中さんがはるたんとして発した最後のせりふは「君に会えてよかった」

このドラマのポスターにも書かれている一文です。

そんな神がかった撮影スケジュールまで、最初から計算しつくされていたのか!?と思ってしまうほど、何もかもが奇跡のようなドラマですね。

はるたんにとっての君は「牧くん」、牧くんにとっての君は「春田さん」、部長にとっての君は「はるたん」、主任にとっての君は「牧くん」、ちずにとっての君は「春田」。

叶った恋もあれば、叶わなかった恋もあったけど、それぞれの出会いがみんなを成長させたことでしょう。

何年か経ってから、あんなこともあったなって思い出せる恋になってたらいいな。

そして、はるたんと牧くんは、最終回後どうなるのでしょうか?

 

最後に

1話であまりの神ドラマな予感に興奮し、ノリと勢いでネタバレ感想を書くことにしたわけですが、ドラマを書き起こすのは思ったより大変な作業でしたw

だけど、だいたい日曜日を半日使ってましたが、なによりもこのドラマが本当におもしろくて、繰り返し見ることが全く苦になりませんでした。

むしろ繰り返し見れば見るほど新たな発見や複線の回収に気付けたりと、深みを増すドラマでした。

そして、おっさんずラブのネタバレ感想を書き始めてからちらほらコメントをもらえるようになりました!

リアルで語り合える友達もおらず、興奮を持て余して好き勝手書き殴った記事に反応をもらえてとても嬉しかったです^^

住むところも年齢も境遇も違うけれど、このドラマを通じて一瞬でも私の人生と誰かの人生が交差したことを嬉しく思います!

こんなところまで読んでくださっているあなたへ、「君に会えてよかった」